間違えてると恥ずかしい!勘違いや言い間違いについて

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久しぶりの更新になります
最近お打ち合わせする人やツイッターなどで『恥ずかしい勘違い』をよく見かけるようになりました。
私の影響力なんて微々たるものですがお一人でも気づきに繋がればと思い書き綴ります。

契約形態の勘違い

営業さんなら必ず通る契約のお話です。
正しく使えないとコンプライアンスの厳しいお客さまとはお付き合い出来ないし、そもそも監査が入った時に違法行為と判断される事もありますので正しい知識が必要です。
※ちなみに違法行為と判断された場合、違法契約を発注した個人が罰を受けます。自分が注文書の責任者であれば自分の身に降りかかります。会社は守ってくれませんので注意しましょう。

○SES契約でお願いします。
そんな契約形態はありません。
SESはシステムエンジニアリングサービスという『ITエンジニアの役務を提供する』サービスの呼称です。
じゃあ契約形態はなんなのよ、と思われるかと思いますが1名の契約であれば派遣、複数名であれば準委任契約を使うのが一般的※です。
※複数名の契約でも一人ひとり派遣契約を希望されるケースもあります。
準委任契約の場合複数名の参画が必要である理由は準委任の場合、自社の『管理監督者』と『作業者』でチーム構成される必要があるためです。
管理監督者と作業者は1名だけで兼務は出来ませんので最低限2名の体制が必要となります。
そのため1名の契約の場合は準委任契約が出来ず派遣契約としてお客さまに役務を提供する形を取ります。

○SES=準委任契約なんだから
そんなことはありません。
上記の通り1名の場合は派遣契約をする必要がありますので契約形態は準委任に限るというのは間違いです。
逆に「うちはSESだから何人でも準委任契約ですよ!」という会社さんがあったら、それは派遣法違反もしくは偽装請負をしていますと言っているようなものです。。

○業務委託契約でお願いします。
これもSES契約と同様に存在しない契約形態です。
契約形態には請負契約、準委任契約、委任契約、派遣契約の4種類があり、委任契約というのは法律関係のお仕事をされている人に限定された契約形態ですのでIT業界ではそれを除いた3つが存在することになります。
業務委託、という言葉は存在しそれは請負契約および準委任契約を総称した呼び名となります。
ですので、業務委託基本契約書というのは個別契約で請負契約や準委任契約をする場合の基本的な決め事をまとめた契約書、という意味になります。
業務委託基本契約書単体ではお仕事を発注したことにはならず、あくまで発注の前段階の準備という位置づけになります。

商流の勘違い

契約形態の勘違いは法律が根拠になるためハッキリとした説明がしやすいのですが、各会社、業界などでローカルルールもあるのが商流についての問題。
ただ、お客さまと会話する場合はやはり一般的な言葉を使えないとなかなかスムーズに商談もすすみませんので、一般的な言い回しとローカルルールに違いがあることは認識しておきましょう。

○エンド開拓しています!
すごいですね。
ところでエンドって何を指していますか?
たまに元請けの会社をエンドって呼んじゃう方がいらっしゃいますので注意しましょう。
一般的には「そのシステムを構築するためにお金を出している会社」をエンドと呼んでいます。
その会社からお仕事を請けている会社は元請け会社ですね。
そのため業務系のシステムの場合はほとんどが一般の会社(非IT企業)がエンドになります。
ただ、サービス系やゲーム系などの場合、ITもしくはそれに近い会社がエンドになる場合もありますね。
SES企業がエンド開拓する、といった場合はシステム部がある一般企業にSESで入るというケースか、後者のサービス系・ゲーム系を指していると思いたいのですが…。

○商流教えて頂けますか?→現場直です。
ちょっと何を言っているかわかりませんw
商流というのは契約の流れを指しますから、現場、という作業場所を商流として回答するのは不適切ですね。
上位の会社もプロパを出していますよ、という事を言いたいのかな…とも思うのですが、あまりにも実態を表していないため言い方は改めた方が良いでしょう。

○一社先のパートナーさまですがいかがでしょうか
お客さまにご提案する時の発言ですが、パートナーだけを紹介するのはこれも違法行為です。
準委任契約の説明でもありますが、管理監督者がプロパで参画する必要がありパートナーさまだけの場合はそれが成り立たず、さらに自社に派遣で来てもらうとしても2重派遣となってしまい成り立たないためどうやっても違法となります。

おわりに

小さい会社などでは営業に対してしっかりとした研修を行う余裕がないため、なかなか正しい知識をインプットする機会がないかもしれません。
しかもネットで検索するとしても全てのサイトが正しい事を言っているわけではありません。
社内に法務の担当さまがいらっしゃるなら相談してみるのも一つの手ですが、会社全体で隠蔽している場合は社内で正しい話しを聞くことは難しいかもしれません。
私で良ければお話を聞くことはできますので、困っている方はツイッターのDMからご連絡ください。
何よりも皆さんが、皆さんの会社がコンプライアンスを守って正しくお仕事出来る事を祈っています。

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